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2009年4月30日 (木)

自主制作マンガで奨励賞を受賞した白井弓子の新作が連載スタート!

090430 『天顕祭』で第11回メディア芸術祭マンガ部門の奨励賞を受賞した白井弓子さんの新作連載が4月25日から「月刊IKKI」(小学館)でスタートしました。タイトルは『WOMBS ウームズ』。

自主制作マンガから初のマンガ部門受賞作品となった『天顕祭』も受賞をきっかけに昨年単行本化されるなど、ますます活躍しつづけている白井さんから、新連載に際して次のようなコメントをいただきました。
「このような連載の機会を得ることができたのもメディア芸術祭で『天顕祭』を認めていただけたからに他なりません。本当にありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いいたします。」

月刊IKKI(小学館)公式ページ「イキパラ」
http://www.ikki-para.com/index.html
http://www.ikki-para.com/new.html

弓工房
http://www.ne.jp/asahi/yumi/koubou/

2009年4月30日 (木) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

2009年4月27日 (月)

映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル」4月28日から開催。

映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル2009」が4月28日から始まります。実験、記録、デジタル・イメージ、アニメーション、ドキュメンタリーなどあらゆるジャンルの映像が集い、東京、京都、福岡、名古屋、横浜、5都市を巡回します。

日本作家の招待部門である[ニューフイルム・ジャパン]、一般からの公募部門である[ジャパン・トゥモロウ]、海外からの招待作品を紹介する[ニューフイルム・インターナショナル]の3部門で構成されています。

[ニューフイルム・ジャパン]には、古川タクさん、村田朋泰さん、五島一浩さんといった、文化庁メディア芸術祭の受賞作家の新作も含まれています。

五島一浩さんの今回の作品は、人間の感覚を分解・再構築することをテーマにした『grained time』シリーズの2作品。注目する、という行為を分解、増幅した『不確定カメラ』 、モノが光に照らし出される様子を再構築する『因数ライト』 、それぞれデジタル写真を使った約7分の短編です。名古屋会場では第12回文化庁メディア芸術祭委員会推薦作品にも選ばれたインスタレーション『STEREO SHADOW』も展示されます。

フェスティバルの詳細はウェブサイトをご確認ください。

■イメージフォーラム・フェスティバル2009
http://www.imageforum.co.jp/festival/index.html

会期・開催地
4月28日(火)~5月 6日(水) 東京  
5月12日(火)~5月17日(日) 京都  
6月 3日(水)~6月 7日(日) 福岡  
6月17日(水)~6月21日(日) 名古屋 
7月18日(土)~7月20日(月) 横浜  

問合せ
イメージフォーラム・フェスティバル2009事務局
tel 03-5766-0116

■関連情報LINK
古川タクBLOG
村田朋泰オフィシャルサイト
五島一浩HP

2009年4月27日 (月) 030 展覧会・イベント(国内) | | トラックバック (0)

2009年4月24日 (金)

長崎県美術館でメディア芸術祭受賞作品上映!(5/1-6/28)

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昨年度に引きつづき、今年も5月1日から6月28まで第12回文化庁メディア芸術祭の受賞作品を上映します。

また、関連企画としてエンターテインメント部門 大賞の『TENORI-ON』を5月5日と6日の2日間限定で展示します。

メディア芸術祭を九州で見ることのできる数少ない機会ですので、最寄の皆様は、ぜひご来場ください。

■アートビジョン(屋外)上映 ※視聴無料

<第12回文化庁メディア芸術祭 受賞作品上映>

「アート部門」「エンターテインメント部門」「アニメーション部門」「マンガ部門」の4つの部門で受賞した作品を映像で紹介します。

 日時:5月1日(金)~6月28日(金)(日)11:00~12:20、(月)15:00~16:20
 
 ※アニメーション部門受賞作品の『つみきのいえ』、『カイバ』は本編ではなく紹介映像です。

■ホール上映(ギャラリー棟2F)

<第12回]文化庁メディア芸術祭>

 短編作品の中から大賞を受賞した『つみきのいえ』など受賞5作品と推薦作品から6作品を全編上映。

 日時:5月5日(火・祝)15:00~16:10 
 会場:ホール(ギャラリー棟2階)
 定員:100名(先着順)※入場無料

■エンターテインメント部門大賞作品『TENORI-ON』展示

ゲーム機のようなインターフェースで音と光を遊ぶ新しい楽器を体験できます。

 日時:5月5日(火・祝)、6日(水・祝)
    両日ともに13:00~15:00
 場所:ホール(ギャラリー棟2階)
 台数:2台(先着順受付)
 ※入場無料

★お問合せ
長崎県美術館
http://www.nagasaki-museum.jp/

2009年4月24日 (金) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

2009年4月23日 (木)

【MAP公開】「ウルトラマン」一峰大二、「地球へ・・・」竹宮惠子インタビュー公開

「文化庁メディア芸術プラザ(MAP)」は、メディア芸術の創作活動とその発展を支援するサイトです。「文化庁メディア芸術祭」の作品募集、受賞作品発表、受賞作品展開催情報をはじめ、受賞者の紹介、メディアアートに関するキーワードの解説、企画展、コラムなど、さまざまな情報を提供しています。

【MUSEUM】ウェブ企画展「マンガ原画展」インタビュー公開!

16人のマンガ家の代表作品の原画がデジタルでよみがえる、ウェブ企画展「マンガ原画展」。今回は、『ウルトラマン』を世に送りだした一峰大二先生と、『地球へ・・・』の作者、竹宮惠子先生のインタビューを追加しました。
 
一般読者はなかなか目にすることのできない貴重なマンガ原画とともに、マンガ家たちのインタビュー記事をご堪能ください。

ウェブ企画展「マンガ原画展」
http://plaza.bunka.go.jp/museum/webmanga/

一峰 大二(「ウルトラマン」ほか)インタビュー
http://plaza.bunka.go.jp/museum/webmanga/webmanga/vol7/

竹宮 惠子(「地球へ・・・」ほか)インタビュー
http://plaza.bunka.go.jp/museum/webmanga/webmanga/vol8/

【INFORMATION】展覧会・イベント情報を更新しました

やなぎみわは老婆などに変装した写真で有名なアーティストです。彼女の作品が一同に会した展覧会「やなぎみわ マイ・グランドマザーズ」が東京都写真美術館で開催されています。また、国立新美術館で開催されている「アーティスト・ファイル2009―現代の作家たち」は新進気鋭の若手アーティストを紹介する展覧会です。

上記を含む、7つの展覧会・イベント情報を更新しました。
http://plaza.bunka.go.jp/information/exinfo/

「文化庁メディア芸術プラザ(MAP)」では、更新情報をお知らせするメールニュース「MAP NEWS」を発行しています。登録ご希望の方は、「文化庁メディア芸術プラザ(MAP)」のトップページ上部「メールニュース」にて手続きを行なってください。 http://plaza.bunka.go.jp/

2009年4月23日 (木) 005 文化庁メディア芸術プラザ(MAP) | | トラックバック (0)

2009年4月21日 (火)

「影のイマジネーション~星降る夜の魔法使い」展開催

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SKIPシティ 彩の国ビュジュアルプラザ 映像ミュージアムにて「影のイマジネーション~星降る夜の魔法使い」展が開催。第1回文化庁メディア芸術祭で大賞を受賞した近森基++久納鏡子の作品が展示されます。

それぞれのオブジェに触れると影が動きだし、オブジェによって違った反応が楽しめる『KAGE-table』、円錐形のオブジェや光の木の実に触れると、生き物のように活き活きと影が動き、どこかへ消えていく『Little Glimmer Forest』といった、近森さんと久納さんの作品のほかにも、「影」をテーマにした現代アーティストの作品が多く展示されています。

是非、足を運んでみてください。

「影のイマジネーション~星降る夜の魔法使い」展
http://www.skipcity.jp/event/vm/exhibition/0903311.html

文化庁メディア芸術プラザ近森基++久納鏡子インタビュー
http://plaza.bunka.go.jp/museum/next_ages/vol4/

会 期:2009年4月11日(土)~7月20日(月・祝)
会 場:SKIPシティ 映像ミュージアム(埼玉県 川口市)
アクセス: http://www.skipcity.jp/access/
時 間:9:30~17:00(入場16:30まで)
料 金:高校生以上500円、小中学生250円(常設展示もご覧頂けます)

2009年4月21日 (火) 030 展覧会・イベント(国内) | | トラックバック (0)

『バンド・スキュルテ ~プラネット・サムライ』がパリで展示されます

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第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の受賞作品で、昨年のメディア芸術祭シンガポール展でも展示された夏坂眞一郎さんの『バンド・スキュルテ~プラネット・サムライ』が、パリで開催される「武道の精神」展で展示されます。

展覧会は2部構成で、第1部は日本の武芸・武術で用いられてきた武具類を展示、第2部は現代武道各団体の活動の紹介が行なわれ、さらに武道マンガも特設展示されます。

サムライをモチーフとしたフィギュアを用いつつ、読み物としてのマンガを展開させる夏坂さん独自の手法には、現代美術とメディアアートとマンガ(やそれ代表されるポップカルチャー)の三者を結びつけたいという彼の熱い思いが見受けられます。パリにお越しの方はぜひご覧下さい。

「武士の精神」展
会 期:2009年4月21日(火)~7月5日(日)
場 所:パリ日本文化会館 展示ホール
所在地:101 bis quai Branly 75740

パリ日本文化会館 
http://www.jpf.go.jp/mcjp/index.html
夏坂さんによる作品紹介ページ 
http://homepage.mac.com/kambanart/mcjp09.pdf
シンガポール展インタビュー
http://media-arts.cocolog-nifty.com/festival2008/cat20665467/index.html

2009年4月21日 (火) 020 お知らせ(海外) | | トラックバック (0)

2009年4月19日 (日)

明大でシンポジウム「メビウス×浦沢直樹+夏目房之介」開催(5/9)

フランスのマンガ(バンドデシネ)の巨匠であるメビウス氏と、浦沢直樹氏、夏目房之介氏を交えたシンポジウム「メビウス ∞ 描線がつなぐヨーロッパと日本」が5月9日に東京・明治大学駿河台校舎で開催されます。

メビウス氏は1960年代半ばに『ブルーベリー中尉』で人気になり、独特な絵柄と世界観を持ったSF作品は、手塚治虫氏や大友克洋氏など日本のマンガ家にも影響を与えてきました。ハリウッド映画ともかかわりが深く、映画『エイリアン』『トロン』『フィフス・エレメント』といった作品には、コンセプチュアルデザイナーとして参加しています。

今回のシンポジウムでは『PLUTO』『20世紀少年』などで知られるマンガ家の浦沢直樹さん、マンガコラムニストで学習院大学大学院教授でもある夏目房之介さんとともに、ヨーロッパのバンド・デシネと日本マンガの相互関係を語り合う予定です。

■シンポジウム「メビウス ∞ 描線がつなぐヨーロッパと日本」

http://www.meiji.ac.jp/koho/hus/html/dtl_0004084.html
日時 2009年5月9日(土) 13時30分~16時00分
会場 明治大学駿河台校舎アカデミーコモン3Fアカデミーホール
定員 1050名(先着順・入場無料)
出演 メビウス(バンドデシネ作家)
    浦沢直樹(マンガ家)
    夏目房之介(学習院大学大学院教授)
司会 藤本由香里(明治大学准教授)
主催 明治大学国際日本学部 
協力 メビウスプロダクション 在日フランス大使館

2009年4月19日 (日) 010 お知らせ | | トラックバック (0)

「手塚治虫文化賞」、大賞に2作品。(4/19)

朝日新聞社主催の「第13回手塚治虫文化賞」の受賞作品が発表されました。

マンガ大賞は、『大奥』(よしながふみ)と『劇画漂流』(辰巳ヨシヒロ)の2作品が受賞。大賞の2作品同時受賞は今回が初めてです。

短編賞は『聖☆おにいさん』(中村光)、新生賞は『パノラマ島綺譯』の丸尾末広氏が選ばれています。

今回大賞を受賞した『大奥』は、江戸時代将軍家の男女の役割をひっくり返した大胆なアイディアで第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しています。

辰巳ヨシヒロ氏は、日本の劇画マンガ生みの親のひとりとして知られ、今回受賞した『劇画漂流』は、劇画誕生の時代を描いた自伝的作品です。

短編賞の『聖☆おにいさん』は、下界におりて立川の安アパートで暮らすブッダとイエスという奇想天外の設定です。第12回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品にも選ばれています。

■第13回手塚治虫文化賞受賞作品
http://www.asahi.com/shimbun/award/tezuka/
大 賞 『大奥』 よしながふみ
     『劇画漂流』 辰巳ヨシヒロさん
短編賞 『聖☆おにいさん』 中村光
新生賞 丸尾末広 『パノラマ島綺譯』 

2009年4月19日 (日) 010 お知らせ | | トラックバック (0)

2009年4月 7日 (火)

審査委員会推薦作品『MORE』作者インタビュー[1]

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第12回文化庁メディア芸術祭 出展アーティスト
アート部門静止画 審査委員会推薦作品
作品名:『MORE(モア)』
作者名:Helle Vibeke JENSEN ヘレ・フィビィイケ・イェンセン

090408_2 展示室の壁面に吊り下げられた圧倒的なカーペット。
アート部門推薦作品に選ばれた『MORE』は、直径2mの円形カーペットと10枚のパネルで構成される非常にスケールの大きな作品だ。第11回文化庁メディア芸術祭でもマンガ部門審査委員会推薦作品に選ばれたヘレ・フィビィイケ・イェンセンさん。彼女のオリジナルキャラクターであるBug(虫)が登場する巨大なカーペットは、メディア芸術祭開催直前に、ヘレさん自身によって搬入された。
東京での滞在を非常に楽しんでいるというヘレさんに美術館内カフェで話しを伺った。

Q1.どうやって文化庁メディア芸術祭を知りましたか?
2004年度の第8回メディア芸術祭にデンマークのアーティストで友人のMogens Jacobsen氏がビデオインスタレーションを出展していまして、その際、私はオープニングに呼ばれてメディア芸術祭を知りました。Mogensは、そのまた友人から聞いたと思います。
そして第11回に私の作品がマンガ部門で審査委員会推薦作品に選ばれました。

Q2.今回の展示の準備のためにご連絡をすると、様々な国からお返事を頂きましたが、活動拠点はどちらですか?
090408_3_2  デンマークのコペンハーゲンです。小さなスタジオを200年前に軍事用に建てられた巨大なビルの中に持っていて、アーティスト・デザイナー・イラストレーターなど様々なクリエイター達と共同でそのビルを使用しています。
大きな庭があり、一緒に作業することもあります。また、デザイン学校で講師もしています。講師は世界中から集められ、それぞれみな仕事を持っています。私はリサーチをしたり、アニメーションのワークショップをしながら、テキスタイルとファッションを教えています。

Q3.そのマフラーも自作ですか?
090408_4 そうです。自分でデザインして手編みました。日本でも編み物をしますよね。中古の毛糸を使って作りました。簡単ですが、手間がかかっていますから、売ったらすごく高いですよね(笑)。

Q4.これまでどのような勉強をされてきましたか?
コペンハーゲンのデンマークデザインスクールで4年間ファッションを学びました。1988年に卒業して、ファッションデザイナーのアシスタントをしている間にイラストを描きはじめました。
1997年に、ファッションデザイナーになるのをやめて、イラストレーターとして独立して、仕事を始めました。

『MORE』作者インタビュー[1] [2] [3]

2009年4月 7日 (火) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『MORE』作者インタビュー[2]

Q5.制作は商品化を目的としているのでしょうか?それともアート作品として制作されていますか?
090408_5 昨年は 私のキャラクターであるスネークドッグ(蛇犬)の絵本を出版しました。また、同じモチーフを使用した1.5mものポスターを何枚も制作し、展示しました。
私の場合、本を制作することと作品を制作することを同時進行で行っていますので、両方だといえますね。

Q6.いつもオリジナルのキャラクターが作品に登場しますか?
常に、Bug(虫)やスネークドッグ(蛇犬)や魚など、私のキャラクターが必ず登場します。

Q7.今回推薦作品に選ばれた『MORE』に関して、説明していただけますか?
この作品は、今回のメディア芸術祭応募のために制作された特別なカーペットです。しかし、モチーフで登場しているBug(虫) は、すでにコペンハーゲンで行った『MORE』という展覧会で、スネークドッグ(蛇犬)とともに巨大な平面作品で登場しています。
そこでは、異なるカーペットも展示しました。

『MORE』というタイトルの由来ですが、私の作品では、同じモチーフが何度も何度も登場します。コペンハーゲンで大きなスペースでの展覧会の予定があり、スネークドック(蛇犬)をモチーフにしたビジュアルを今回出展した2mのサイズで何枚も展示する予定です。
他のプロジェクトもあって、例えば、数日前に新宿でみつけた古い工具店の前で撮影した写真をモチーフとして組み合わせてポスターを制作したいと思っています。大阪で見つけた不思議なサインを撮った写真などもモチーフにしようと思っています。

Q8.『MORE』のモチーフとして、何か日本のモチーフは使われましたか?
090408_6 JRの路線図のイメージを使用しました。初めて東京に来たときは、本当に電車を利用するのが難しかったですね。
私は、地図が好きなので、新しい町にいくと必ず地図を買って、どうやって移動するかを考えます。デンマークの地図は必ず北が上になりますが、日本の地図は必ずしも北が上でないですよね。地図自体はわかりやすいのですが、非常に混乱します。そこから地図を使うアイデアが生まれました。白黒のモチーフの背景に使用したのは、刺繍が施されている古いカーペットの写真です。構造的な要素を持った古いものと新しいものを混ぜ合わせています。

Q9.日本には、メトロの路線図を記号化しているような作品もありますが、なぜJRだったのでしょうか?
メトロの路線図は、色が付いていて素敵ですけど、日本語がわからない私には、認識するのも利用するのも難しいですね。しかし、JRは白と黒だけで構築されているので、まるで白黒のコピーのようですし、駅の部分がまるで生き物のイラストのように見えるんです。
そこから、この作品のようなイメージに繋がりました。
デンマークの地図とは全く異なるJRの路線図は、デザインに見えてきます。この路線図を見慣れていない観光客は、日本の人と全く異なった感覚でこの地図を捉えて、デザインのように感じると思います。

Q10.新しいプロジェクトはありますか?
あります。カーペットをまたつくりたいと思っています。
そして、硬い木材を使用して、椅子と立体の作品もつくれたらと思っています。触れて、座って使用する作品をパブリックな図書館に展示する計画です。椅子と立体のまわりにカーペットを敷いて・・・。10人のアーティストがこの図書館のプロジェクトに参加しています。
それからフランス人の作家とコラボレーションして、本を制作するプロジェクトもあります。たくさんの写真を使用する予定なので、東京での写真も使用したいと考えています。
今回の来日で、山ほどの写真を撮りました。日本の家屋や商店の小さな窓に何かが映りこんでいる写真を素材にして、作品にしたいと思っています。

『MORE』作者インタビュー[1] [2] [3]

2009年4月 7日 (火) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『MORE』作者インタビュー[3]

Q11.メディア芸術祭をどう思いますか?
090408_8  非常に面白いと思います。展示に関して言えば、去年より見やすい印象があります。昨年は、一度に展示空間を見渡すことができましたが、対照的に、今回は展覧会的というのでしょうか? 作品に対峙しやすいように思います。それから、作品が非常に多岐に渡っていますね。デンマークには同じようなフェスティバルはありません。4つの部門はデンマークでは全く別のものとして扱われていますので、例えば、アニメーションがマンガと一緒に展示されるような機会はありません。また、デンマークではアートとイラストレーションは全く異なりますので、アーティストとイラストレーターも全く違った存在となります。

Q12.全く異なるとおっしゃられたアーティストとイラストレーターですが、どちらでも活動をされているヘレさんにとって、何かこだわりはありますか?
090408_7_2 デンマークでは、通常は一度、イラストレーターになってしまったらアーティストになるのは非常に困難です。最近は、この状況にも変化が出てきました。アーティストも、イラストを使うようになってきています。でも、私は、自分がどちらの立場かということは気にしていません。

Q13.教鞭もとられているヘレさんより、これからアーティストを目指す人々にメッセージをお願いします。
そうですね。学校では生徒に多くのことを話します。朝起きて、スタジオに行って、学び、自分の仕事をすること。毎日様々なことを感じながら、制作を続けること。日々を積み重ねていきながら、自分の人生を歩みなさいということでしょうか。そうすることで、アーティストへの道が開けるかもしれません。大変な道のりです。

女性でアーティストを目指す人によっては、キャリアを考えた場合、結婚や出産の時期に対する不安があるかもしれません。私の場合は、在学中と卒業してすぐに子どもを産み、2人の息子がいます。出産と仕事の両立は出来ると思います。私は、どちらも楽しんでいます。一緒に旅行をしながら展覧会に参加することもありますし、最近は、息子たちがウェブサイトや家具の制作を手伝ってくれます。贈り物だと思っています。

Q14.『MORE』をどのように楽しんでもらいたいですか?
去年私は、マンガ部門に本として作品を出展しましたが、非常に展示スペースが小さくて、本自体を触ることが出来ませんでした。触れてもらうことは重要だと思っていたので残念でした。しかし、今回は非常に大きなスペースで作品を体験してもらえることに満足しています。広い空間で、作品を楽しみながら来場者同士でいろいろな話をして、
時間を共有してほしいです。
作品を展示できるすばらしい機会をつくってくれたことを本当に感謝しています。そして、再びメディア芸術祭に参加できたことを嬉しく思っています。

『MORE』作者インタビュー[1] [2] [3]

2009年4月 7日 (火) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『Oasis II』作者インタビュー[1]

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第12回文化庁メディア芸術祭 出展アーティスト
アート部門インタラクティブ 審査委員会推薦作品
作品名:『Oasis II(オアシス ツー)』 
作者名:Yunsil HEO/Hyunwoo BANG ヨンシル・ハウ/ヨンウー・バン


090407_2 砂をどかし、光るディスプレイを覗かせ、暫くすると、何もなかったはずのまっさらな画面に滑らかに動く物体が現れる。その物体は微生物、魚、昆虫など様々な生物を想起させる。生物は砂のよけられたくぼみのディスプレイ画面に現れ、次第に数を増やし、その淵をよけながら、種別ごとに群れを成して動めく。くぼみの形を変えると、それに応じて、生物も動きを変える。淵をしなやかなによけながら。

『Oasis Ⅱ』は本年度文化庁メディア芸術祭アート部門インタラクティブ部門の審査委員会推薦作品に選ばれた。昨年のシーグラフで、作品を目にした人もいるかもしれない。黒いプラスチックの砂を使用していた前回とことなり、『Oasis Ⅱ』は天然の砂を使いバージョンアップされている。展示のため、韓国から来日したアーティスト、ヨンシル・ハウ氏とヨンウー・バン氏に、メディア芸術祭初日となる4日、美術館1Fのカフェでお話を聞いた。
実はヨンシル氏、日本語が堪能だ。交換留学生として6か月間九州に滞在経験がある。言葉の障害は、時に展示作業の足かせになるが、ヨンシル氏の日本語による指示でスムースに展示作業を進めることができた。

090407_3 Q1.どうやって文化庁メディア芸術祭を知りましたか?
ロサンゼルス大学(UCLA)の教授陣がメディア芸術祭への応募を促していました。
アルスやシーグラフのように、メディア芸術祭は周知されていて複数の教授が参加を促すメールを学生達に送信していて、そのきっかけで応募をしようと思いました。

Q2.どのような活動をされていますか?
UCLAで学んだ後、しばらくアメリカに滞在していましたが、現在は韓国ソウルにベースを移し、夫婦でユニットを組んで活動しています。
アート作品を手がけるだけでなく、企業とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいます。

(ヨンシル氏はプログラムが得意で、これまでにNTTとのコラボレーションで携帯のプログラムインターフェイスなども手掛けてきました。ヨンウー氏はシステム構築、およびビジュアルデザインを得意としています)。

Q3.メディアアートについてどう思いますか?
090407_4 UCLAでの経験とそして、現在ベースを置く韓国の状況を比較すると大きな違いがあるように思います。ヨーロッパでの滞在経験が無いので、西洋というくくりはできませんが、アメリカとアジアを比較した場合、アメリカのメディアアートは内容的によりファインアートに近い表現を求められているように感じられます。一方、アジアのメディアアートはテクノロジーを重視する傾向が強いように感じられます。韓国はもちろんですが、日本の状況も同様だと思います。
実は、それが一つの理由で大学卒業後の活動ベースとしたカリフォルニアから韓国に戻りました。

メディアアートがファインアートよりのため、企業とのコラボレーションが難しいのです。一方で、日本、韓国では、技術的な側面が評価されますから、仕事が発生しやすいと感じました。
テクノロジーとアートに関していえば、両者がやっとシンクロしはじめたように思います。テクノロジーが日々の生活の中に取り入れられることで、本来あるべきアートが生活の一部となりはじめたのではないでしょうか。生活とアートがテクノロジーによって結びついていく、そんな時代になってきように思います。

『Oasis II』作者インタビュー[1] [2] 

2009年4月 7日 (火) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『Oasis II』作者インタビュー[2]

Q4.メディア芸術祭をどう思いますか?
090407_5 西洋ではアートとエンターテインメントの境界が非常にはっきりしていますが、日本では曖昧だと思います。例えば岩井俊雄さんはアート部門で数年前に参加されていました。
そしてアート作品をつくられていましたよね。でも、今回はエンターテインメント部門で大賞を取っています。でもそれは自然のことのように思います。

近代は、アートは美術館の中で存在するものでしたが、それが理想的だとは思いません。私たちの世代では、ゲームもアートになると思います。
西洋でその区別が明確なのは、やはり伝統的な絵画、彫刻に立脚しているからなのでしょうか。
新しいアジアの状況を踏まえながら、韓国、中国そして日本で協力をして新しい世代、環境をつくり出して、お互いに発展や成長ができたらいいなと思いました。

Q5.これからアーティストを目指す人たちにメッセージをお願いします。
090407_6 勉強をたくさんしてください。かつての美術作品を作る技術は現在と比べると非常にシンプルであったと思います。例えば、絵の具を混ぜるそしてキャンバスにのせる。といったような。
しかし、現在は大変難しくなってきているし、多くの選択肢が存在している。ぜひ、頑張ってほしいと思います。

Q6.今回、東京で展示をしていかがでしたか?
非常にスケジュールが管理されていて仕事がしやすかったと思いました。
スタッフの技術も優れていて、解決が早くて非常に働きやすかったです。

Q7.どのように『Oasis Ⅱ』を楽しめばよいでしょうか?
怖がらずに大胆に砂を触って作品を体験してほしいですね。

『Oasis II』作者インタビュー[1] [2]

2009年4月 7日 (火) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

2009年4月 3日 (金)

審査委員会推薦作品『levelHead』作者インタビュー[1]

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第12回文化庁メディア芸術祭 出展アーティスト
エンターテインメント部門ゲーム・遊具 審査委員会推薦作品
作品名:『levelHead(レベルヘッド)』 
作者名:Julian OLIVER ジュリアン・オリバー


090403_2 目の前にスクリーンには、自分の手もとがキューブとともに拡大されている。
操作しているキューブの面には、白黒の記号しかないはずだが、スクリーン上には、キューブの中に部屋が映し出され、主人公ブライアンが出口を求めてさまよっている。ブライアンを出口へと導くために、プレイヤーの記憶が試されるゲーム『levelHead』は、エンターテインメント部門で審査委員会推薦作品に選ばれ、ハードウェアありきのソフトウェアの応募が多いエンターテインメント部門のゲーム作品の中で、その独創性が注目を集めた。
展示のためにマドリードより来日したアーティストのジュリアン・オリバー氏に話を聞いた。

Q1. どうやって文化庁メディア芸術祭を知りましたか?
もともと聞いたことはありました。
実際には、アルス・エレクトロニカで、応募を進められて応募を決意しました。東京は好きな街なので、また行きたいとも思っていました。

090403_3 Q2. 東京にいらしたことはあるんですか?
2003年に、当時制作していたサウンドを使ったゲームのデモンストレーションで来たことがあります。

Q3. 2回目の東京はどうですか?
楽しんでます。何だか空気がニュージーランドに似ていますね。

Q4. 出身はニュージーランドなんですか?
そうです。ニュージーランドで生まれ、1997年頃にオーストラリアに移住しました。その後、間もなくヨーロッパに移動して、現在はスペインの首都マドリードに住んでいます。すでに、ヨーロッパで仕事をして10年程になります。

展覧会での指導をしたり、コミッション作品をつくったり、また、公共プロジェクトなども手がけています。

『levelHead』作者インタビュー[1] [2] [3]

2009年4月 3日 (金) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『levelHead』作者インタビュー[2]

Q5. メディアアートに対してどのように思っていますか?
090403_4 そうですね。この文化庁メディア芸術祭で使っている“メディアアート”の定義は難しいと思います。テクノロジーが急速に進化していますので、美学や概念や歴史も変化します。
そして、アーティストは、学芸員や批評家よりもその変化に早く適応します。多くの学芸員にとって、最新のテクノロジーの状況を把握することは困難で、大変な労力が必要です。

メディアアートではたくさんの挑戦ができます。絵画、彫刻は、数百年間をかけて、理解され、受容されてきましたが、でもメディアアートの歴史は50年です。50年でメディアアートのすべてが発生したのです。
だからこそ、非常に魅力的です。一方で、意義や定義、影響力、そして在り方など、多くを学ぶ重要性を感じています。

そして、メディアアートでは、日々新しいことが起こります。ですから、毎日毎日新しいアイデアが100以上も浮かんできます。友人のアーティストたちもそうです。

Q6. どのような勉強をこれまでされてきました?
建築と哲学を学びました。子どものときから様々な異なる要素を組み合わせて、一体化して機能させにはどうすればいいのかを考えるのが好きでした。
1990年代の初期に初めてエレクトロニックな作品をつくったのをきっかけに、建築家ではなく、アーティストになろうと決意しました。いい決断だったと思います。

Q7. 今回、日本で展示してみてどうでしたか?
090403_5 これまでの中で、もっとも素晴らしいスタッフだと思いました。
ロンドンのテイトモダン、ニューヨークの映像ミュージアム、オーストリアのアルスエレクトロニカでも仕事をしましたが、今回のスタッフの対応は非常に早くて、作業がスムーズにできました。

Q8. 新しいプロジェクトがあれば聞かせてください。
非常に大きなプロジェクトが進行中で、完成間近です。
コンピュータに広告を認識させる仕組みを構築するソフトウェアです。携帯電話のカメラモードを使用して、町の中のビルボードを撮影すると、広告の代わりにアート作品が瞬時に画面に表示されます。
このプロジェクトは世界のいくつかの都市で展開されます。展覧会はギャラリーの外で開催されるのです。ソフトウェアを携帯に配信すれば、ビルボードからアート作品の画像、映像を見ることができます。
そして、それと対となるヴェノキュラスというコンピュータ内蔵の装置も開発しました。これは建物にアート作品を映し出せるものなのです。

『levelHead』作者インタビュー[1] [2] [3]

2009年4月 3日 (金) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『levelHead』作者インタビュー[3]

Q9. それは企業とのコラボレーションになるのでしょうか?
この仕組みは大きなビジュアルイメージ、街中であればそれは広告写真になるわけですが、その写真をこれらの装置が読み込むとアート作品を映し出すというものです。
特に企業とのコラボレーションは考えていません。

Q10. そのプロジェクトは完成間近なんですか。
090403_6 ソフトウェアに関しては、まだテストの必要があります。
せっかく、東京に来ているので街中でテストしたいと思っています。東京に来る前にも、テストをしてきましたが、とてもいい仕上がりになっています。
東京には多くの巨大広告があるからすごくいい機会だと感じています。

Q11. 製作する上で、チームやパートナーはいらっしゃるのですか?
たいていは一人で制作をしますが、もちろんコラボレーションもしてきました。
たとえば、第11回のメディア芸術祭の優秀賞『Se Mi Sei Vicino』 の設置に来ていたスティーブン・ピコーとはもう7,8年ぐらい様々なプロジェクトを行なっています。新しいプロジェクトでも彼は何かしら手伝ってくれると思います。
また、マドリードには、素晴らしいメディアラボがあって、そこでの作業が多いです。自分の小さなスタジオもあります。

Q12. これからアーティストを目指すまた、アート作品をつくっていきたいと思っている若い人々にメッセージをお願いします。
言えることは「Live in your time (今を生きろ)」ということでしょうか。
自分を取り巻く世界、環境、そして技術を見渡してほしいと思います。アートの歴史と形式を学ぶことは大変重要なことですが、それに固執して模倣するようなことはせずに、今、何ができるのか、どんな技術が使えるのか、まわりを見渡して考えてもらいたいと思います。

090403_7Q13.それでは最後に『levelHead』をどのように楽しんでほしいかを聞かせてください。
時間を使ってください。そしてどこを通ったか思い出してください。ゲームの最中、多くの観客があなたがゲームをする様子を覗きこむと思いますが、それを気にしないで、楽しんでください。

展覧会にきている鑑賞者はもっとリラックスしていいと思っています。ミスすることや迷子になることを気にしないで『levelHead』楽しんでください。

『levelHead』作者インタビュー[1] [2] [3]

2009年4月 3日 (金) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

日本の電子音楽を代表するアーティスト池田亮司の個展 +/-[the infinite between 0 and 1]がスタート!

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3月21日にリニューアルオープンした東京都現代美術館の最初の企画展として池田亮司展 +/-[the infinite between 0 and 1]が4月2日より始まりました。

日本の電子音楽分野の第一人者として、世界中から注目されている作曲家/アーティストである池田亮司。人間の感覚器官とテクノロジーの臨界に挑むような彼の研ぎ澄まされた作品は、音楽、メディアアートのみならず、建築、映像、ダンスなどに様々な分野に影響を与えています。

今作品展のテーマは、私たちの見聞きする世界を、サイン波やピクセルなどの「データ」として捉えなおし、その「データ」を音と光を用いて現実世界に再構築することにあります。展示空間に映写される、超高精細巨大スクリーンの映像と、並列に並んだ複数の映像に映し出された数字やテキストと、会場中から聞こえるパルス音がシンクロする様はまさに圧巻です。

Dum Typeやカールステン・ニコライなど様々なアーティストとのコラボレーションなど、電信音楽やパフォーミングアーツに影響を多大な影響を与え、空間と時間、テクノロジーと人間の知覚を熟知した池田亮司が、光と音という最も根源的な素材を使い、人間の感覚器官に直接訴えかける展覧会です。

■池田亮司 +/- [ the infinite between 0 and 1]
http://www.ryojiikeda.mot-art-museum.jp/
会期 2009年4月2日〈木〉 → 6月21日〈日〉
休館日 月曜日(ただし5月4日は開館)
会場:東京都現代美術館 企画展示室1F、B2F

■関連情報LINK

池田亮司ウェブサイト

2009年4月 3日 (金) 030 展覧会・イベント(国内) | | トラックバック (0)

2009年4月 2日 (木)

審査委員会推薦作品『Flow 5.0』作者インタビュー[1]

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第12回文化庁メディア芸術祭 出展アーティスト
アート部門インタラクティブ 審査委員会推薦作品
作品名:『Flow 5.0(フロー ファイブ ポイント ゼロ)』 
作者名:Daan ROOSEGAARDE ダーン・ローズガールデ


数百のプロペラを使った鑑賞者の動きに反応する空間インスタレーション作品。人が歩き、触れることでプロペラが回る。人は作品と一体となり、空間とテクノロジーとの関係を体感する。
公共空間で建築物の一部でありながらも、身体や感覚の延長となりうるような作品を制作しているアーティスト、ダーン・ローズガールデ氏に、作品の制作に関するエピソードや文化庁メディア芸術祭についてお話を伺った。

Q1. どこでどのように文化庁メディア芸術祭を知りましたか?

090402_2_2  文化庁メディア芸術祭については、昨年度のメディア芸術祭で(アート部門優秀賞を受賞して)作品を展示した2人の友人エヴェリーナ・ドミニックとドミートリ・ゲルファンドから聞いていましたし、僕自身がYCAM(山口情報芸術センター)で作品『Liquid Space 6.0』を展示したこともあり、日本での展覧会のあり方に興味があったので応募しました。

僕が日本に対してとても好ましいと思っているのは、日本にはテクノロジーを巧みに扱いながら、テクノロジーと共存していく姿勢があることです。ヨーロッパではまだテクノロジーとの関わりに障壁を感じるといった意見も多くあります。
しかし日本ではテクノロジーが環境や身体の一部として扱われていますし、テクノロジーアートに対して拒否することもなく自然に親しみを感じていると思います。

Q2.例えばテクノロジーと環境について、日本とヨーロッパの大きな違いは何だと思いますか?

テクノロジーとの関係について言えば、日本とヨーロッパでは全く異なっています。
ヨーロッパでは、デッサンを行うための木炭とコンピュータを操作するためのマウスとの間には、道具としての定義や使用する領域が定められているため、大きな差異や隔たりがあります。しかし、僕にとって自分自身のアイデアや感情を表現するための道具としてとらえると、それらの間には何の差異も隔たりもありません。

例えばエスカレーターを例にとってみると同じことが言えます。100年前の人にとっては心臓発作を起こすほどの驚きであったに違いありません。しかし僕らは地下鉄の駅で静止しているエスカレーターに近づくとセンサーで動き出すことを当たり前のように感じている。今では、このようにテクノロジーが僕らの環境や身体の一部として組み込まれています。僕が制作するインスタレーション作品もこうしたアートとテクノロジーの自然な関わりを取り込んで、人とテクノロジーの精神的、情緒的、機能的な関係を構築することを目的としています。

Q3.これまでの経歴を教えていただけますか?

090402_3 オランダで4年間美術(彫刻)を学びました。そして2年間、修士課程で建築を学びました。その後すぐにテート・モダンとロッテルダム市の建築物のためにアート作品の制作委託を受けました。
その時、僕の今のアトリエである「スタジオ・ローゼガールデ」を立ち上げ、スタッフを雇い入れて大型彫刻の制作に取り掛かりました。それが2年前の話です。それからインタラクティブなランドスケープ作品『Dune』を公共空間で展示し、『Liquid Space』をYCAMで展示し、今回、国立新美術館での『Flow』の展示にいたりました。こうして度重ねて大型彫刻の展示を世界中で行ってました。

アーティストにとって重要なのは、テクノロジーがいかに日常生活に影響を与えているか、またテクノロジーが人間同士のコミュニケーションにいかに組み込まれているかを考えることです。
また一方で、アートがプロダクトとは異なるアプローチでいかにテクノロジーと関わっていくかを考え、またテクノロジーを用いたアートについての展望を見据えて言説化する必要があります。

『Flow 5.0』作者インタビュー[1] [2] [3] [4]

2009年4月 2日 (木) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『Flow 5.0』作者インタビュー[2]

Q4.最初に彫刻を学んだということですが、あなたの作品は建築の一部でもあるということでした。作品『Flow』は、アート作品でもあり建築の一部でもあるような、異なる領域を横断しているのが特徴的ですね?

090402_7_2 そこが面白いところです。過去2年の間に展示してきた作品は、デザインや建築雑誌に掲載されてきました。
それらはある専門分野において、同時に異なる見方を引き起こします。建築家は建築家としての視点でモノを考えます。というのも彼らはアーティストではないからです。僕は常にアーティストとしての視点からスタートします。それは常にそうです。
なので、僕の作品はアート作品、アートインスタレーションであることは明確です。
しかし同時に、作品には建築との関わりも生じてきます。大型彫刻作品は、建築のプロトタイプであるとも言えます。異なるスケールではありますけどね。こうした見解こそ、YCAMで磯崎新氏にお会いして話をした時に、互いに理解し、完全に一致した点でした。
現在YCAMで行っているような類の展覧会のよいと思う点は、人々がどのように作品とインタラクションするかわかることです。

テクノロジーについて興味深いことは、(作品が観客に与える)文化的な効果なのです。長らく独裁政権国家であったスロベニアで作品を展示した時、人々は作品とインタラクションすることをしばらく怖がっていました。「壁に耳あり」ではないですが、そこかしこに国家スパイがいた国でした。
作品とインタラクションすることが、プライバシーの侵害かのように思われていました。しかし一方で、ロサンゼルスで展示した際には、作品に対する反応はとても積極的なものでした。
異なる文化には、テクノロジーに対して異なるインタラクションがあることがわかり興味深いです。

Q5.日本で展示してみて、鑑賞者の反応はいかがですか?

日本人はテクノロジーに対してとても幸せな関係を築いていると思います。日本の携帯電話を見てください。様々な色のバリエーションがあり、カスタマイズしたり、装飾を施したりして、決してデフォルトの状態ではないですよね。タクシーだってそうです。
テクノロジーに対してとても開かれていて、テクノロジーと友達になって、あたかも身体の一部になっているかのように見えます。僕にとってはとても好ましく思われます。

090402_4_2 日本を含めたアジアの人々はハイテクノロジーへの嗜好と同時に、細かさや精密さを好む傾向にあるので、僕の彫刻作品に対してはヨーロッパで展示するよりも反応が高いです。
また、展覧会は大きな試験的機会となります。同時に、僕が現在進めたいと思っているインタラクティブな建築ファサードのような、より大きな建築的プロジェクトへの足がかりとなります。こうして展覧会での展示から学び取ることとそれを次の作品に活かすことは同時に行うべきでしょう。
というのも、生活・人生というものは一人の人間、一人のアーティストが想像するよりも、ずっと残酷で詩的で情緒豊かなものだからです。だから外に出て試される必要があります。何に興味があるのか、あるいはこれから世界がどうなっていくのかなどを色々な人たちと話し合うべきでしょう。

僕は世界が変革しつつあると思っています。新しい影響を与えうるものがどんどん現れています。アーティストとして非常に興味深いことは、それらをツールとして活用して、どこまで進むことができるかを目にすることです。
そしてテクノロジーがどうやって僕らの環境や身体の一部に組み込まれ、そこにどのような詩が見出されるのか。僕が制作する作品がもたらすようなインタラクションは、テクノ的な詩と言えるでしょう。

Q6.文化庁メディア芸術祭についてどう思いますか?私たちのフェスティバルでは、メディア芸術(Media Arts)という言葉を用いています。そこにはアート部門のみならず、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門も含まれています。

任天堂のゲームなどが含まれていますよね。こうした現象はまずヨーロッパにはないことです。
このフェスティバルでは、それぞれの領域間の境界にある垣根がずっと低いんですね。でもこの点について、僕は非常にうれしさを覚えます。と言うのも、多くの展覧会はその規範が異なっていたとしても、どの展覧会でもプロジェクトの50~60%は類似しています。
僕がテクノ的な詩に傾倒し、日本の人たちはテクノロジーと身体について思いを巡らせて、任天堂はより多くの製品を売りたいと思っている。しかしここには多くの類似する点があるのです。メディア芸術祭がその類似する点に焦点を当てていることに興味深さを覚えます。
もちろん違いは多々ありますし立脚点はそれぞれ違いますが、類似性への焦点化ということが1つ挙げられるでしょう。

政府によって費用が賄われているからか、マンガはとても礼儀正しく大人しく感じます。マンガは僕にとってマンガではありません。僕にはどうすべきかよくわかりませんが、任天堂やコマーシャルはアートと別分野だからと区別するのではなく、規範がオーバーラップする部分を見つけて関係性を構築することは重要でしょう。
例えば来年のシンポジウムなどで、僕のようなアーティストと任天堂の開発者を呼んでみるのも面白いかもしれませんね。どこに同意できて、どこに同意できないのかなどを話し合うとかね。差異はもちろんあると思いますが、類似点もあると思います。

このようなフェスティバルでは、こうした議題を人々に投げかけることが大事でしょう。なぜかと言えば、アートが自らアートですと主張してホワイトキューブにおさまるわけにはいかないからです。むしろ人々との関わりを求めています。
表現がどこからゲームになって、どこからアートやプロダクトになるのか。こうした境界を越えて楽しむことが大切でしょう。

『Flow 5.0』作者インタビュー[1] [2] [3] [4]

2009年4月 2日 (木) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『Flow 5.0』作者インタビュー[3]

Q7.メディア芸術祭で、アートのみならずエンターテインメント、アニメーション、マンガなど、多種多様な作品を含んでいることに対する驚きや戸惑いなどはありましたか?

リアリティはファジーなものです。同時にリアリティは多くの要素を含んでいます。メディア芸術祭がテーマとして挙げる多様性について言えば、それぞれ異なるものが共存し、それらがオーバーラップしながら行き着く先を目にするのは興味深いことだと思います。また、もう1つ素晴らしいことは、より広範で多種多様な人々を来場者として迎えていることです。

マンガ好きはマンガだけ、ゲーム好きはゲームだけに関わるのではなく、今まで美術館に足を運んだことのないような人々も訪れて、様々な要素に触れることができますよね。
そういった意味で、僕は公共的なスペースで人々が触れることのできるアート作品を制作していますし、こうしたメディア芸術祭のような場所で展示することを目指しています。
アートやテクノロジーとの関わりの必要性がないようなすべての人々との関係性をつくりたいのです。情緒的、精神的、機能的な方法で人々が関われる作品を制作したいし、それがアーティストとしての仕事だと思います。
つまり、人々が何らかの気づきを意識するような作品ですね。「おや、これはどんな作品なんだろう、何が起こるんだろう」ってね。

090402_5_3 たとえば今回展示している作品『Flow』は、来場者が手をかざすとセンサーでファンが回転しますよね。これが一つの経験となって次のアクションへフィードバックされるんです。
また、会場内で大声で叫ぶと、それに作品が反応して、人に新たな経験を与えるとかね。それが重要だし、そこがプロダクトとの違いです。プロダクトはただ機能を与えるだけという側面が強いし、人々にそれを操作することを求めますよね。アートは、作品の前に立った時に自分自身へ問いかけが行われる。それが重要な要素です。

Q8.今回、日本のスタッフと一緒に作業した感想をお聞かせください。

ああ、僕にとってその質問はとてつもないプレッシャーですね(笑)。というのも問題を解決する手順や考え方が常に僕より一歩先をいってましたからね。だからなかなかリラックスできなかったかな(笑)。

090402_6_2 僕が感謝しているのは、詳細にまでこだわった展示を心がけていることと、常にこのフェスティバルのコンテクストを考えながら、それぞれに意見を出しあって議論できることです。シンポジウムでもこのような部分について話し合うといいし、こうした姿勢はとても好ましいです。
摩擦やあつれきも、作品を制作する際にはとても大切な要素ですし。まだ日本がこうした分野で世界を制していないのには驚きを覚えます。なぜなら禅寺の庭園から、液晶ディスプレイのデザインにいたるまで、日本には自分たち自身を魅せる力強さを感じるんですよ。とても興味深いことだと思いますよ。

Q9.あなたの次のプランやプロジェクトを教えてください。

今、YCAMで作品『Liquid Space 6.0』を展示していますが、それを今度は屋外の公共空間で展示することを考えています。
また、ロッテルダムの大きなクライアントから60メートルもある建物のファサードに永久設置するインタラクティブ制作を依頼されています。僕はより公共空間へ飛び出していくことを目指しています。
また、僕は室内でプロジェクションする作品を制作することに興味がないのです。もっと身体的なもの、触れて感じられるものが本来的なインタラクティブだと思いますし、日々の生活と人々に関わるものが大切です。こうした意味で、公共空間と建築物が僕にとって重要な要素なんです。

一方で美術館を飛び出すようなサイバーで未来的な巨大作品を常につくろうとしていて、もう一方ではアートとテクノロジーの関わりがわからないような公共空間での作品をつくりたいと思っています。
僕の頭の中では精神分裂病的な思考が渦巻いていますが、僕はどちらもやりたいと思っています。だから公共空間へ出ていって、テクノ的な詩を探し続けるんです。

『Flow 5.0』作者インタビュー[1] [2] [3] [4]

2009年4月 2日 (木) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

審査委員会推薦作品『Flow 5.0』作者インタビュー[4]

Q10. アーティストになろうと思っている若者や、クリエイティブなことをしたい人たちへのメッセージをお願いします。

090402_9 例えば、朝目が覚めた時にコーヒーが飲みたいと思う代わりに、何かアイデアが出てきたとしたら、そのアイデアを大切にすることですね。そのアイデアはとても貴重なものだと思います。
脳の中でどういう経路を辿って出てきたのかわからないけど、神経のつながりから現れてきたアイデアを大切にするべきです。それはお金で買うこともできないし、誰か他の人が与えることもできないものだし、自分自身の中から発生してきたものだから。それがまず1つ、若いアーティストとしては大事なことです。

2つ目には、凝り固まってしまうのではなく、コミュニケーションを図るために自分自身を素材にすること。
形態は問わず外に向かって発信しはじめること。自分が持っているものを共有することがとても大切です。人々がインタラクションしてお互いにコミュニケーションしはじめる時、人々はよりお互いを理解するようになるし、よりよい世界が生まれると真剣に信じているんです。

だから僕は自分の作品でそのように努めています。なぜならお互いにインタラクションするとか、アート作品を購入すると、他人のことも同様に理解できるようになるからです。
そうして相手や対象について考え続けていると、それが自分の一部になります。そして環境の一部に存在していることをより一層感じて、他の人々と繋がっていることを感じ取れば、それを大切にするだろうし、積極的にもなれる。自分の中に閉じこもって外界を遮断してしまうと、この社会はとっても醜いものになってしまいます。
だから、全ての若い人々は、アイデアを大切にして、生活を大事にするように。そして自分を外に向けて発信すること。自分自身を外で試してみること。とくかく今に関わることや、人と関わることが重要だと思います。

僕の個人的な意見ですが、今回のメディア芸術祭で展示している学生の作品には、他の受賞作品よりもずっと可能性を感じられるものがありますよね。そうした可能性にエネルギーを感じることができました。
ヨーロッパに行って展示して、自分自身を試してみるといいですね。本をたくさん読んで、たくさん書いて、人と話して、自分のアイデアをぶつけてみるといいと思います。そうしたことは決して終わることはないし、アーティストとしてはずっと続けていくことですから。

Q11.来場者にあなたの作品をどのように体験してほしいですか。

090402_8 感覚にしたがうままに体験してほしい。目を閉じて、一瞬思考を止めて、感覚にしたがって、作品と自分の間で交わされる対話を楽しんでほしいですね。

今日、作品を体験している人たちを見ていたら、10秒で去って行く人もいましたが、二人の女性が一度体験して、また戻ってきて改めて体験していたんです。僕にとっては彼女たちも作品の一部になっていて、そうした場面を見ることができてよかったです。
日本の人たちが僕の作品と関わりを持つということがとてもうれしいですね。とても大切なのは、体験は個人的なものだということ。作品の反応はその個人に帰ってきます。この巨大な都市で、自分の中に戻ってくる瞬間があること、こうしたことに僕の作品のようなインタラクティブな作品が貢献できるのはうれしいですね。

Q12.あなたの作品は、今回の展示作品も含めて、作品名に数字がついているものが多いですが、それはなぜでしょうか。

『Flow 5.0』や『June 4.0』とか『Liquid Space 6.0』といったように、僕は作品名に数字をつけていますが、それはテクノロジーと自然の関係を表しているんです。
進化したり、学んだり、新しい何かに展開したりするようにと考えています。どこかで自分の作品を展示したら、そこでのフィードバックを次回の展示のために組み込んで、常に新たに進化するという考え方があるんです。そこに面白さがあるんです。
作品も常に一定ではなく、変化し続けるものなんです。作品は常に開かれているもの、展示することによってそこで体験する人たちの反応を見たりしながら、変わっていくべきものだと思っています。

アーティストとしてより先に進むためには必要なことですね。クリエイティビティに目を向けることが重要です。そして、今回のメディア芸術祭での展示もそうですが、与えられた環境に適応しながら進化しつづけるのです。

『Flow 5.0』作者インタビュー[1] [2] [3] [4]

2009年4月 2日 (木) 000 メディア芸術祭 | | トラックバック (0)

2009年4月 1日 (水)

世界的なクレイアニメ作家 湯崎夫沙子氏の作品上映&メディア芸術祭受賞者の村田朋泰氏とトークセッション!(4/24)

世界的なクレイアニメ作家として活躍中の湯崎氏が、エピソードをまじえた魅力溢れるトークで自身の造形志向を語ります。

<昼の部>では、40年余にわたる創作活動の中から系統的に選んだ作品を通して、氏のクリエーションの源泉を紹介します。

<夜の部>では、初期のCM、スイスで人気の犬のキャラクターPEOシリーズを含む代表作や日本での仕事などを、湯崎氏の楽しいトークとともにご覧いただきます。

ゲストに第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で優秀賞を受賞された村田朋泰氏を招いてトークセッションを行います。詳細はウェブサイトをご覧ください。

<湯崎夫沙子プロフィール>
カンヌ映画祭 ライオン銅賞や、国際テレビ・アニメーション・フェスティバルキャリア賞など、多数のフェスティバルで受賞。1990年には広島国際アニメ映画祭国際審査員を務める。

■湯崎夫沙子 クレイアニメの魅力とテクニック2009
http://www.iictokyo.esteri.it
会 場 イタリア文化会館 アニェッリ ホール
日 時 2009年4月24日(金)
     昼の部15:00開演 夜の部18:30開演(開場は30分前)

■関連情報LINK
村田朋泰HP
『睡蓮の人』第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優賞

2009年4月 1日 (水) 010 お知らせ | | トラックバック (0)