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March 05, 2005

アニメーションシンポジウム・レポート

3月5日、アニメーション部門のシンポジウムが開催されました。開場前には美術館1階のロビーが観客で一杯になり、入場すると立ち見席まで満員になるほどの盛況ぶり。出演者は「マインド・ゲーム」で大賞を受賞した湯浅政明氏、「まかせてイルか!」で優秀賞を受賞した大地丙太郎氏、司会は富野由悠季氏です。

まず富野氏が審査の経緯について述べ、さらにこのメディア芸術祭でアニメーション部門の推薦作品となり、先日のアカデミー賞授賞式において短編アニメ賞を受賞したクリス・ランドレスの「ライアン」について触れ、その表現の先駆的な性格に見るべきものがあるとしつつも、その陰鬱で病理を喚起させる部分については、メディア芸術祭においては認めにくいとし、その一方で湯浅氏と大地氏 の作品の持つ前向きな内容が高く評価されたと語りました。

出演者のプレゼンテーションでは、湯浅氏がロビン西氏の原作の持つ「ノリ」をいかに表現したかについて語り、大地氏は手話の持つカンフー・アクションのような動きに魅せられてそれを作品に取り込んだというエピソードを披露されました。
出演者・司会揃ってクリエイターということもあり、穏やかながらも率直な言葉のキャッチボールが続きました。評価すべき点について惜しみない賞賛をおくりながらも、嫌いな部分ははっきり嫌いと述べる富野氏に対して、出演者もそれに臆することなく明快に自らの制作について論じました。

発言のなかにアニメーションの将来や、後進のクリエイターたちに対する有益な助言が多くあったのは、若い世代の観客が多かったためでしょう。興味深かったのは、そのような後進への配慮をみせながらも、一方で優秀なクリエイターに対するライバル意識や闘争心をむき出しにすることで出演者・司会者の3 者がともに一致していた点です。世代を越えて現役クリエイターの本音が飛び交い、会場はそのたびに大きく沸いていました。

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